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寄稿レポート:糸長浩司の欧州エコロジカルレポート(6)
スウェーデンのエコ・コハウジング的「エコビレッジ」の実践
英国から始まってスカンジナビアを巡る4.5ヶ月のエコハビテーションの調査旅行は本日で終了です。日本への帰国は10月初旬ですが、それまでは、英国でゆっくりとまとめの作業に入る予定ですが、どうなりますか。また、旅に出る可能性もありますが。現地通信は、このスウェーデン編でとりあえず、中締めといたします。長い間、長文を読んで頂き感謝いたします。
スウェーデンは丁度、サマー・バケーションのまっただ中で、忙しく調査している自分にあきれながら、エコビレでのサマーシーズンに建設作業をしている人達に会ったり、サマーシーズンでも仕事をしている行政職員や、エコ建築家に会うことが出来、それなりの成果はあったと感じています。また、今回の私の調査内容にスカンジナビアの人達も興味を示し、調査レポートを送る約束を随所でしてしまっているので、英文でのまとめ作業をするという仕事が残っている。
今回のスウェーデンでの調査の結論的なことを先に述べると、スウェーデンのエコビレッジと言われているものは、どちらかというと、コレクティブハウジングの中で、建築素材や省エネ、パッシブ・ソーラー、コンポストトイレの使用等をテーマとして、エコロジー的な配慮をしているものをエコビレッジと名乗っている感じである。エコビレッジとしての自立性や自給を追求しているのはまだ出現していない感じである。しかも、エコ住宅の形態が類似しており、エコビレとしての独創性やユニークさに関しては、多少物足りない点もある。ただ、エコ住宅でかつ、コレクティブハウジングでの居住形態が、一つの住まい方として社会的な位置を獲得し始めているというということは重要な点であろう。
糸長浩司 日本大学生物資源科学部助教授
パーマカルチャー・センター・ジャパン代表
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