東地区竹林の活用と米づくり

日 時 平成19年6月16日(土) 9時~12時
場 所 秦野市東区寺山
参加者 約30人(東中学校、市民ボランティア、)
指 導 東地区農家の皆さん

昨年行った寺山地区の竹林整備の継続として、復田した田んぼでの田植え、サツマイモの苗植え、竹食器づくりを行い、 ここで収穫した筍の料理を味わいました。

○谷戸復元IMG_7722
現地は、昭和30年頃まで東小学校の水道水源だった湧水の周辺の谷戸で、水源付近の竹林が密生・ 拡大して下の休耕地まで覆ってしまっていました。これを昨年間伐したのですが、今回現地にいくと、休耕田に侵入していた竹は全て切り払われ、 奥まで見 通せる谷戸が復元していました。昨年は、水源の水神様の所へ行くには真っ暗な竹やぶが続いていたのに、 見違える状況になって昨年参加のボランティアの人々も本当に驚いていました。竹林ではメジロやオオルリのさえずりも聞 こえたそうです。  
整備された田んぼのうち一枚の水田は、水を湛えて地元の方々によって代掻きまで済んでおり、隣には小さな畑も耕されていました。 田んぼの水はこの谷戸に染み出す湧水で、湿地の水を集めるように水路が作られ、田んぼに引かれていました。

○田植え
裸足で田んぼに入り、地元の農家の方々に教えてもらいながら、苗の泥を洗い落として2~3本づつ丁寧に餅米の苗を植えました。途中、 シマヘビが田んぼの中を泳いでいって大騒ぎ。中学生の手元にはイモリも現れました。他 にも、シュレーゲルアオガエルとその卵塊、 オタマジャクシ、ホトケドジョウ、小さいゲンゴロウ類などもいました。湧水のある谷戸で水田環境を復元すると、 すぐに生き物たちが戻ってくることが実感できました。

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○サツマイモ苗植え
田んぼの脇の小さな畑に、100本のサツマイモ苗を植えました。マルチの穴から差し込んで、ギュッと抑えて。植えたあとは鹿策を張りました。 秋には芋にお米に、収穫が今から楽しみです。

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○竹食器づくりと筍料理
里山は利用してこそ整備が進みます。竹の恵みを充分に活用し味わう ため、昼ご飯の前に、竹を切り出して食器を作りました。 地元で竹細工をなさる高橋さんに最初にやり方を教わり、地元の農家の方々にも聞きながら、取っ手の加工にも挑戦。ナタでパンと割れると、 初めての体験に、歓声もあがりました。お椀と皿と箸を作ったら、いよいよ筍料理。この場所でとれた筍を使って、 地元の婦人会の方々が前日から準備してくださった料理です。味がしみた筍の煮物、吸い物、ごはん…。本っ当に美味しかったです! ご馳走さまでした。

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 最後に、 参加したボランティア、中学生、校長先生、婦人会、 竹細工の高橋さん、竹林の地権者、町づくり委員会の加藤会長から一言づつ感想がありました。地権者の理解、地元集落の協力、 ボランティアや学校の参加…、互いへの感謝の言葉がたくさん聞かれました。里山保全活動は、 特に始めるときは大きな原動力が必要ですが、色々な立場の人が自分のできるやり方で少しづつ関わることで、 大きなエネルギーが生まれてくるのではないかと思います。

 

2007年06月20日 [レポート]

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