柳川生き物の里 稲刈り
日 時 平成18年10月28日(土) 9:00~11:30
場 所 秦野市上地区柳川
参加者 51名(環境省4、
県4、
東海大学藤吉研究室12、
秦野市環境市民会議4、
ボランティア7、
地元13、
秦野市ほか7)
昨年9月に、生き物の里のより良い保全のため研修を行った柳川では、 昔あった水辺と田んぼの環境を復元しようということが具体的な計画となりました。その後、10月29日に水源周辺の竹林整備、 翌3月18日に水源と水路の復元、6月18日に指定エリアの一部(3a)で田植えを行ない、当初の計画にそって田んぼを復元しました。 今回はその収穫作業として稲刈りを行ないました。
はじめに、上地区まちづくり委員会佐野会長と、地元農家湯山さん、熊沢さんより、これまでの経緯や作業内容を含めてお話がありました。
---------------------------------------
佐野会長:
5月始めに播種し、6月18日に田植えをしてから130日たった。
稲をつくることは命を育てること。20年放棄していたとは思えない出来となった。数えると、一つの穂には120粒ついていた。
稲は分けつして1本が約5本になるから、1粒が約600粒にふえたことになる。
6月24日に化成肥料を施したが、農薬は一切使っていない。
田んぼは単発作業では出来ず、日常管理が必要。これまで、地元の柳川生き物の里運営委員会の方々が、水管理、畦畔の草刈り、
田の草取りなどをしてくれた。地元の方の日常的な関わりと、田植え、稲刈りなどで都市のエネルギーとをブレンドすることで、
やってこれたと思う。
11月11日には、収穫祭を行なう予定。この場所で餅つきを行なう。丁度上地区のかかし祭り(11月5日~12日)
も行なうので是非来てほしい。
湯山さん、熊沢さん:
最初の作業は10月29日だった。それから明日で丁度一年がたつ。皆で一丸になって取組んだのが今日に繋がったと思う。
田植えは、株間23cm、畝間30cmで行い、約4400株ある。一株5本植えで、分けつで1本が5~6本になるので現在25~30本/株。
1つの穂には約120~130粒ついている。今年は冷夏で日照時間も少なかったがここは上出来のようだ。
首根イモチとニカメイチュウによる被害(節を食害するので 引っ張ると節から抜ける)が少しあったが、
3aで120キロぐらいの収穫と予想している。
今日は、稲を刈って掛け干しする。立っていた稲を逆さにすることで、栄養を全部穂に集める。
倒れても濡れないように乾いたところに掛け干しする。
-----------------------------------
作業は、「刈る」「束ねる(まるく)」「運んで掛ける」の3つの作業を分担し、随時交代しながら行ないました。
また地元の方が中心となって稲をかけるオダ作りを行ないました。
まずベテランから作業説明 オダ作り
慣れない手つきで頑張る学生 子どもたちも挑戦
ここの田んぼは、通称「どぶっ 田」 と 言われるぬかるむ田んぼで、一度入ったら容易に動けず、四苦八苦する人も。
また穂が下につくと泥が籾についてしまうため、なるべく泥につかぬように、脚立を台代わりにしたり、
稲束投げて渡したりして作業を進めました。
束ねる(「まるく」)方法は、地元の人は手元を見なくても、クルクルっと素早くやっていましたが、慣れない市民らは教わったり、
見よう見真似で行い、「これじゃぁすぐ解けるぞ」と言われやり直す場面も。
農家の人が正確に素早く、無駄なく作業する様子は本当に感心します。
刈った稲束を運ぶときは、距離はほんの150mほどでしたが、どっしりとした実りを肩に実感できました。
ようやくコツを覚え、作業に勢いの出てきた頃には終了に。
最後に落ち穂を拾って稲刈りを終了し、オダ一杯の稲の前で集合写真を撮りました。
休憩時間と終了 後に、 地元のお母さん方からふかし芋の差し入れがり、甘いサツマイモを皆で頬張りました。
甘いサツマイモ 芋を頬張る東海大の学生たち-すっかりなじみの顔ぶれ
現場には、東海大藤吉研究室作成の新作看板と、
これまでの作業の経緯等が掲示されていました。
2006年10月30日 [レポート]