ボランティア養成研修(1回目) 報告書
里地里山の保全整備を実際に進め里地里山の保全・ 活用を社会に定着させるためには、地元農林家だけでなく大勢の市民の参加が必要です。都市部(秦野でも中心の町場) で生まれ育った人々は、里地里山に関心があっても活動に参加するきっかけをつかめない場合や、 整備作業をすることに不安を覚えることも少なくありません。また、土地をもっている農林家も、人手があれば整備したいと思いながらも、 基礎的な知識や経験がない人を自分の土地に入れるのをためらうものです。そのため、 ボランティア養成研修を通して山や里に入るルールや、 管理を行うための基本的な考え方や道具の使い方などを座学と実践を通して学びます。
研修は、次の5回シリーズで実施します。
1回目 2006年9月16日(土) 森林インストラクターによる講義・ 実技
2回目 2006年10月21日(土) 竹林の整備(東地区・寺山)
3回目 2006年11月25日(土) 桜の植樹と散策路整備(北地区・菩提)
4回目 2007年1月20日(土) 落ち葉かきとたい肥づくり(北地区・ 羽根)
5回目 2007年2月24日(土) 雑木林伐採としいたけのホダ木づくり (北地区・羽根)
1回目 森林インストラクターによる講義・ 実技
日 時 2006年9月16日(土) 9:00~15: 00
場 所 秦野市渋沢 千村長坂里山林
参加者 市民18名 秦野市3名 ほか1名
内 容
9: 00 渋沢公民館会議室にてボランティア講座
11:30 昼食
12:30 実技研修(道具取り扱い、除伐、枝打、間伐)
14:45 本日のまとめ
15:00 解散
里地里山保全活動ボランティア募集と市の広報で参加者を募り、 21名の応募がありました。(当日欠席3名)
今回は、第一回目の「森林インストラクターによる講義・実技」研修です。
午前中は渋沢公民館に集合し、森林インストラクターの椎野恭治氏 (まほろば里山林を育む会会長)を講師とした講義が行われました。人はなぜボランティアをするのか、ボランティアの二次効果、 ボランティア活動中の補償など多岐に渡って講義が行われました。
講師の森林インストラクター・ 椎野恭治氏 講義を受ける研修生のみなさん
屋内での講義が終了し、 本日の実技研修の場であるまほろば里山林を育む会活動林・千村長坂里山林に移動して午後の実技研修に備えます。
実技研修では、林内のスギを間伐し、枝打ちを体験しました。 里山の景観を保
全し、また健全な材を育てるた めには間伐や枝打ちという作業が必要で、 間伐は生育が十分でない細い木や曲がってしまった木などを主に対象として行うといった説明を、研修生はみな真剣に聞いていました。
また、台風や自然災害の影響を受けそうな樹木も、間伐の対象です。今回は、 放って置くと畑に倒れそうなイヌシデの木も間伐しました。椎野氏の指導のもとチェーンソーで立木を倒すと、ナタやノコギリを駆使し、 倒された樹木の枝打ちを行っていきます。切り落とされた枝は、葉の部分を下に、その上に枝を乗せていくことで、早く土へ還ることができます。
伐採前のイヌシデ 伐採後
千村長 坂里山林で一番大きなスギの枝打ちをしながら、 これで猛禽が来るようになると言われていたのが印象的です。(枝が茂りすぎると、オオタカなどの翼が大きい鳥類は枝にぶつかってしまうため、 休めない)
枝打ちの様子を見学中
研修生の皆さんは初めてのことも多く、慣れないこともあったと思いますが、 この研修で学んだ事を、色々なボランティア活動に活かしていただければと思います。
2006年09月26日 [レポート]