柳川生き物の里保全再生活動 ~ ついに!水源・水路の復元 ~
日時 平成18年3月18日(土)9:00~12:00
場所 上地区柳川 柳川生き物の里
参加者 約55名
(生き物の里管理運営協議会約10名、ボランティア約20名、東海大学生7名、環境省、県職員、市職員等)
内容 ○湧水地の養生、○水路畦畔作り、○水路へセキショウを定植
昨年9月2,3日に守山先生に指導をしていただき、 地元の方が昔の様子を語り合いながら作った、柳川生き物の里の管理計画。計画の柱は、 田んぼをしていたころの昔ながらの水辺を復元することとなりました。
その管理計画を受け、第1回目の作業を10月29日に実施。
そのときは水源周辺の竹林を整備し、縦横無尽に竹が折り重なり入ることもできなかった竹林が、日の差す明るい竹林によみがえりました。
そして今回いよいよ、水源とそこから二手に分かれて延びる水路を復元する作業を行いました。
*守山先生のご指導のもと、地元の方の記憶や図面をもとに作成した” 柳川生き物の里 保全再生管理計画”。
*この部分の中心の「水源」と、 水源からこの図で上下にのびる水路を今回の作業で復元しました。
◆水源◆
一部什器の使用も必要ということで、地元業者にユンボでの掘削をしてもらいました。前日、前前日と事前の作業をし、 18日に行ったときには、すでに昔あった水溜め用の枡が現れていました。
ここを、3m四方くらいに杭と板を打って養生し、新たな水溜場として直径1mくらいの大きな素甕を設置しました。 染み出す湧水を集めて甕に注ぐための管も設置しました。作業直後なのでまだ濁ってはいるものの、すでにトクトクと水が注いでいます。 思った以上の水量です。
以前は、一帯にじわっと染み出してぬかるみという感じでしたが、
近いうち、素甕に清らかな水が満々とたたえられることと思います。
その光景が待ち遠しい!
◆水路◆
ユンボでざっくりほったところを、セキショウを植え付けながら畦を作りました。
セキショウは、守山先生に9月に教えていただいたのですが、水辺に生え根張りがよく、水田にまではびこらないため、
水路の土手を抑えるために活用されるそうです。ここのセキショウも、先人が水路に植え付けたものの名残であろうとのこと。これを、
群生しているところから事前に掘り起こしておき、株にわけて水路の内側に約1m間隔に植え付けました。
株分けしておいたセキショウ。シートの奥に見えるものは、 全て掘り起こして株分けしたものです。セキショウの根っこは、太くて(直径2センチくらい)多節の赤茶色の根茎と、 無数のヒゲ根からなっていました。丁度花期らしく、オオバコのような柱状の花穂が出ていました。
↑作業前:ユンボでざっくりと掘ってあります。ここに畦畔をつくり水路内側にセキショウを定植します。
↑作業中:まさに田んぼ作業。スコップや鍬で畦をつくりました。ここで生き物調査をしている大学生も7人きてくれました。
↑作業後
この日は50余名が集り、午前中のうちに予定の作業が終了しました。今後は、水源に最も近い、 温水溜め池田んぼを復元することになると思います。生き物も景観も、グンと変わるのではないかと思うと、今後がたいへん楽しみです。
昔は、学校帰りに友達同士で、バケツ一杯のアカガエルがすぐに採れたとか。
上地区の子どもたちが、清水あふれる井戸や小川のまわりに戯れる日が、早く来るとよいなぁと思います。
2006年03月21日 [レポート]