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野島調査報告(1)

第7回 森里川海 自然再生フォーラム
地元学的 自然再生フォーラム in 金沢八景
平成12年12月7日~8日 調査報告

9月の唐桑に引き続き、12月には、金沢八景で森里川海の合同調査を行いました。
今回の参加者は、地元の方々を入れて20名。森、里、川、海の専門家を交えての調査でした。

調査コースは、野島公園研修センターに集合後、森へ移動し、里、川、海と順次下りながらの調査を行いました。川の調査では、 腰までの長靴を履き、水の中を歩きながら生き物調査や、河川の状況を把握しました。

海の調査では、漁船と木造船を使い、アマモ場やアサリの繁殖場、人工砂浜を視察しました。

調査マップは、以下のマップです。

nojima map

2日間の調査を終え後、フォーラムを開催し、ディスカッションを行いました。
ディスカッションの要旨は、以下の通りです。

■感想・驚いたこと

森から里にかけて
・切り通しの最初のところ、水源地域に鉄工所があるのに驚いた。
・森が社会の情勢・人の都合で変わるのは驚いた。
・畑だったところに、木が植えられたり、家が建ったりする。
・山の中に、隠れ畑のような畑が結構あるのに驚いた。
・果樹とか結構植えられているのが驚いた。果樹の種類だと角川より多い。
・竹藪で自由に筍がとれる環境だと結果的に竹林が管理されるのに驚いた。
・地元と言いながら山に行ったのは初めてですごく新鮮だった。
・山といいながら、遺跡、隠畑、筍場、柑橘園、梅園と山の中は多様だった。

川から海にかけて
・三面張りの川には何もいないと思ったが、結構いたのに驚いた。
・特に、葦原になっていた場所には、川なのにメダカまでいた。
・汽水・淡水を境に川の流れが変わっているのに驚いた。
・鯉が汽水域にもいるのに驚いた。
・鯉を放すとほかの生き物を食べてしまうというのに驚いた。
・東京湾が意外に澄んでいるのに感動した。
・船着き場の下など、数メートル下まで完全に透き通って見えた。
・海もすごく豊だなと思った。
・海中で撮した映像を舟の上でモニターで見られたのがよかった。環境教育によい。
・波打ちぎわにアメフラシがあんなにたくさんいるのは初めてみた。
・海草がたくさん打ち上げられていた。ゴミがなく海草があるのに驚いた。
・海でアサリがたくさん捕れるというのが良いなと思った。
・長靴でそこをさらっただけで大粒のアサリが数個見えた。すごい量が人工海浜にいた。
森から海まで
・上流で除草剤まくとアマモが死ぬ。そういう直接的な関係があることを実感した。
・農薬とアマモの関係 あらためて実感した。
・石段とか釣り竿とか、よそから来た人の視点がおもしろい。
・時間のつながりを感じた。昔から今、源流から海。
・使われないとだめだ。自然も使われないと良くなっていかない。
・半日だけでいろんなものが見つかって驚いた。
・生まれがこのような所なので親近感を感じた。

■使える素材
山、里: タケノコ、キノコ、タラノメ、ゼンマイ、ワラビ、ゼンマイ、スダジイのドングリ
      サンショウ、シソ、フキ、ヨモギ、菜の花、タンポポ、畑の作物、柑橘類、梅

川: セリ、クレソン、葦の根のテンプラ、テネガエビ(今も少しいる。増えるとよい)、
   チチブもおいしいらしい、ウナギは昔は捕れたらしい

海: ノリ、アサリ、ハゼ、キス、塩

■自然再生のアイディア

山から里にかけて
・切り通しの途中のほこらはお墓だそうなので、復活させればきれいになるし通行人にも興味深い場になる。
・切り通しを歩いていて、人が通るわりにゴミがおちてなかった。意識が非常に高いのかもしれない。 その人たちが楽しめるように果樹を植えたり有機農園等を作る。
・もと水田だった場所を、地図上に記録して、地権者の関係を調べて、畑か田んぼに復元し、生き物がくるビオトープにする。
・農薬を使わないビオトープ、子どもの遊べるところにする。
・県有地の不法耕作地を、地域のコミュニティガーデンにする。皆で管理してお祭りの食材などを栽培したい。


川から海
・朝比奈の切り通しは、多くの人が歩くので荒れた杉林を広葉樹林に変える。
・切り通しを、もっと楽しい明るい切り通しにしたい。
・四季で異なる食べられる木を植えるなど。
・山を持っている人は高齢で息子は山の世話をしないので荒れている。侍従川の会でやりたいと言うと「そんなにあまいものではない」 と言われる。3日前から禊ぎが必要とかなんとか手入れしたい。
・お寺の奥の水源で、石をおいて座れるようにする。
・切り通しの杉の間伐 竹林の間伐、出た木で川の改修や侍従川を流して海で使ってはどうか。

・鼻欠地蔵の鼻をなおす。
・川添いの県有地の土地に、水田と盆踊りできる広場、防災拠点になる広場がほしい。
・そのような場として、水田でその周りにホタルが飛ぶような広場を、かつてそこに住んでいた人の遺志もついて実現したい。 ただし現在畑の耕作をしている人がいるので課題は多い。
・侍従川では葦や草の生えている所に生き物がいたのでそういう場所を増やす。
・大水のあとはメダカなどが流されるのでその対策をしたい。
・川の中流の潮が来ている所まで上ってみる。(今回は見ていないが見えてくるモノがあるはず)
・穴子がとても美味しかった。これまで野菜の味比べなどはしてきたが。海とつながるのがよい。 金沢区は海も山もあるので両方楽しめるようにしなければ。
・食の要素が多い。海の幸と畑や果樹を組み合わせれば、学習や食育の素材になるのではないか。
・流域全体で山賊・海賊鍋を一回やったらいいのでは。
・地域のお母さんや子どもにも参加してもらって山・川・海を繋げるプログラムがあるとおいしい。
・侍従川 山と川の間、川と海の間が分断されていて楽しくないので、なんとか繋げて楽しい場にすれば再生できるのではないか。
・侍従川を一部ではなく全部通して歩いてみたい。
・いろんな人の視点で見直すのがよいと思った。


■まとめ

分断されたものつなぐ。
使われていないものを活用する。

具体的には
・侍従川の源流がここだ、という表示があってもよいのではないか。
・山では、借りたり使わせてもらうことにより拠点を設ける。
・三面張りの川に石を入れる
・川の下流の方に砂をいれて干上がる場所をつくるとよい。
・侍従川は高さの変化が多く一年おきに河床の形が大分ことなる。砂岩が崩れてながれてきているのではないか。
・鴨が多いので、間伐材で筏をつくって、人を怖がらずに鴨がとまれる場所を作る。
・森の間伐材で、浜に常設で和船をおけるように舟小屋を作りたい。
・常設の海の家をログハウスで作る。葉山では竹で作っている。金満さんも地元千葉でログハウスを作っている。

・海のものには森に由来する名前を、森には海の名前をつけることから始める。
・アサリは春~夏なのでタケノコと一緒に炊き込んで山椒を散らしたおこわ
・海と里山の幸弁当を試作する
・金沢区は海がPRされがちだが、川と森とつながる形でPRすると良いのでは。

nojima message map


■フォーラムの今後
・分断されたものをつなぐというテーマを継続
・地元学的森川里海フォーラムという本や写真集を作ってはどうか。
・戸沢村角川と鶴岡の海辺の集落をつなぐ試みがある。これを事例に試行してはどうか

 

 

2007年01月06日 | 森里川海