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福島新田レポート(長野県飯山市)
長野県の県、市、ふるさと水と土指導員研修の講師に行って来ました。長野県には、たくさんの棚田がありますが、 その保全方法の研修会です。平成12年にスタートしたこの研修では、棚田サミットの関係者などが多数講師として招かれているようでした。
私は、里地里山の保全と生物多様性の観点から、いくつかの提案を行ってきました。特に、 この棚田の保全で重要だと思った点は以下の通りです。
1.棚田は、平らな日当たりのよく水温の高い水田と比べ生産性は低いので、収量や効率を前提とした施策の検討は非現実的
2.棚田の地権者が、何もしないのに借地料を受け取るような制度を設けると、保全が広がらなくなる
3.所有と利用を完全分離して、地権者から行政や信頼できる機関が、管理使用を担う形で、 地権者の所有権を害さない措置を講ずる
4.利用の最大化のために、その棚田にあった利用方法をあらゆる側面から検討する
5.利用方法が、例えば、オーナー制度のような場合、都市生活者等では、棚田の維持管理技術を持たないため、極力、地権者から、 維持管理の指導を受ける。この指導を有料化して、汗をかいて指導する行為に、経済的なメリットを置く。
6.行政は、このための指導単価の設定、利用を最大化するように、広報に努め、棚田保全のために事務局機能を担う。
7.棚田のある集落は、棚田と地域の文化、自然環境を活用した地域づくりを行う。その第一歩は、地域の見直し作業、次は、 地域の自然を活用できる人材の育成、最終的には、コミュニティービジネスへの転換が重要。
8.上記流れを行政側がサポートして、地域内自給の向上、共同作業による豊かさの創出、地域外との交流による経済効果の順で、 コーディネートするなどの提案を行いました。言うのは簡単、やるのは大変かと思いますが、全国各地では、さまざまな努力が行われています。 長野県におかれましてもガンバッテください。
福島新田の入り口にある水車と灯籠。水車は、急傾斜地の水を受け粉をひいている。 この傾斜と水量があれば水の力を活かしたさまざまな取り組みが可能だ。
福島新田の中央付近に立てられたソバ屋と神楽。ソバ屋では、天ぷら、ミョウガのごま和え、オクラの天ぷら、そして、 棚田米のおにぎりなど、時の素材をいただいた。
福島新田が保全されたのは、この石積の技術、石積に隠された階段や、側溝の変わりに、棚田の地下を流す、水路技術だ。
水路と階段の詳細は、森里川海の自然再生「里の技術」を参照。
2005年09月09日 | 里の再生








