トキの野生復帰を目指して…これまでの取り組み


潟上地区(新穂村)ビオトープづくり

スコップとクワをもって、深からず浅からず、
15センチ〜30センチ程の水辺の工事中。
どろんこ遊びとしか思えない作業員も何人もいたようだった。
■活動実施日
第1回 平成13年9月15日 15人で、ビオトープづくり
場所:新穂村農業振興公社となりの農地転用田

■実施内容について
 新穂村農業振興公社の「いちご農園」敷地隣には、放置された農地転用田に周辺の山から水が沁み出して湿地になっています。ここには、ガマ、アシなどの雑草が生い茂っています。この湿地と「いちご農園」を取り巻く水路を少し整備して、小さな池を作りビオトープにする取り組が始まりました。池に石や木をおいて深みや、生き物の隠れ場所になる場所を作ると、生き物が湧くように戻ってきます。人間が最初に人工物を除去すると、自然は見る見るうちに、回復していき、生き物も棲息するようになるのが不思議です。新穂村農業振興公社の敷地内にある休耕田をビオトープにすることにより、生き物の棲息環境を整え、水辺の生き物の観察拠点として活用を検討中です。この取り組みは、JA佐渡、新穂村農業振興公社とともに検討しながら進めてゆきます。

■現在までにできあがっているモノやコト
 雑草に覆われていた休耕田の草刈りを行い、水を蓄えるための深みを作りました。第1回目の活動では、20メートル×40メートルの範囲で、水辺が甦り、トンボが産卵を始めました。

■今後の課題
・佐渡中に、さまざまなビオトープが生まれると餌場が増えますが、この一つのモデルになるように活動が行われています。
・水辺の観察拠点として、教育の現場とどのように連係していくか、今後、検討が必要です。



2001年10月 トキとともに佐渡(c) 里地ネットワーク