トキの野生復帰を目指して…これまでの取り組み



生椿(新穂村)復田作業
1枚1枚ボランティアの手と足で復田された小さな小さな棚田。
■棚田復田作業の実施日
第1回実施日 平成12年11月19日(日)
50人で旧トキセンター〜生椿ハイキングを実施
第2回実施日 平成13年5月19日(土)
30人で棚田の復田作業を実施
第3回実施日 平成13年7月20日(金)
30人で棚田の復田作業を実施
第4回実施日 平成13年8月19日(日)
30人で棚田の復田作業を実施
 
■実施内容について
 第1回目は、生椿は、かつてトキの餌場として、地域住民あげての保護活動が行なわれていました。その中心人物であった故・高野高治さんは生椿から清水平の旧トキ保護センターまで山道を片道1時間半かけて通っていました。トキの棲息した環境が今どうなっているのか、そしてトキを保護してきた人々の生活を学ぶために、新穂村清水平の旧トキ保護センターから生椿まで自然観察とハイキングを行ないました。生椿では、かつてここで暮らしていた高野さんをはじめとする方々から、トキと共に暮らした日々のことをお伺いしました。この生椿で、第2回〜4回目に、トキと共生してきた生椿の山と湧水と棚田の関係そして、生き物の復元状況を見つめ直すために、圃場整備される以前のかつての小さい棚田の復田作業に取り組んでいます。この活動は、平成13年5月から、JA佐渡を中心に、新穂村の小学生やボランティアの方々との共同作業により、かつて田んぼだった荒地の復田作業が行われています。

■現在までにできあがっているモノやコト
 4畝32枚の田んぼは、これまで3回の復田作業によって、13枚の田んぼ(ドジョウ池)に復田され、水を張って、メダカやタニシを放すことができました。現在では、藻や水草が茂り、様々な生き物が集まってきています。

■今後の課題
・ヨソモノを巻き込んでの棚田の維持管理をどのように進めていくかが検討課題となっています。
・小学校の学習田、田んぼのオーナー制、グリーンツーリズムの体験場にしようなど、様々なアイデアが出されています。
・旧高野高治さんの民家跡の復旧と片付けを11月に行なう予定です。この高野家跡(現・高野毅氏の作業小屋ほか)が、交流拠点として活用できないか検討が行なわれています。




2001年10月 トキとともに佐渡(c) 里地ネットワーク