ボスニア・ヘルツェゴビナの里地里山(1) botzunia i Hertzgovina
2007年10月20日から25日の6日間、東欧、バルカン半島の中のボスニア・
ヘルツェゴビナの里地里山を、数日間の限られた時間でしたが現地視察を行ってきました。 (注意)この地へ旅する場合は、
不発弾等が残っているためツアーガイドや地元案内人の指示に従ってください。
目的は、日本国内で行っている地元学、里地里山の保全方策、地域活性化のシナリオ等の各種地域づくりや合意形成の手法が、
西バルカン地域におけるコュニティーや村落を取り巻く自然環境、社会環境に対して適応しうるか否かの確認を行うためです。
調査テーマは、内戦の混乱から脱した同国において、持続可能な地域づくりと環境保全への適用可能性があるか否かの調査です。
里地ネットワークの期待は、国内の里地里山の保全のように、住民参加の地域づくりや生物多様性の保全、産品開発、
エコツーリズムの展開など、住民主体で、かつ、環境に配慮した持続的な地域づくりが、国内を問わず世界各国で行われることです。
ボスニア・ヘルツェゴビナへの旅(1)(2)(3)では、里地里山の特徴と魅力、地域資源や知恵の類似部分を紹介します。(4)では、
サラエボの中心地街と世界遺産の街を紹介します。
北部プリパ地区の里地里山(エコツーリズム推進地域)
ボスニアの地質は、カルスト地形。日本では、阿蘇山麓や、山口県秋芳洞と同様、降雨のほとんどが地下浸透している地域です。
このカルスト地形のの特徴は、地下に浸透した水が、滝のように山麓や地下の鍾乳洞等で湧きだすことです。
最初の視察地では、毎秒数十トンの湧水がわき上がり、静岡県三島市の柿田川のように、水源から百メートルあまりの地点で、
豊富な水量を誇る河川が現れます。
水源地点では、突然、川が誕生。
牛舎の横からは、池から滝が生まれるように川が始まる。非常に神秘的、目を見張る光景。

水源から、50m、200メートルの地点では、既に豊富な水量を誇る渓流です。
水温は、6℃。この先1キロメートル地点までは、通年等して、6℃プラスマイナス2℃程度の水が、清冽な水の生き物を育んでいます。
周囲の山は、一面の雑木です。紅葉が美しく、上高地の森と勘違いするような湧水と紅葉の景観でした。
この紅葉の林の中には、食べられる木の実がなっていました。クルミや数種のベリーは、あたり一面にありました。
山の木の実ですぐにジャムができそうです。
この地には、欧州フライフィッシングのチャンピオンが自然観察ガイドとして活躍していました。
数名のインストラクターは、フィシング、ラフティング、クライミング、パラグライダー等、多彩なアウトドアスポーツを、
この地に根付かせるようと努力しています。フライフィシング用の毛針は、英国への販売を行っていました。

豊富な水量を活用した水力式製材機。この製材機は、1960年後半に既に稼働を中止したらしい。
二つの河川(湧水から500m)の中州には、粉引小屋(ミル)があった場所。今は、もう稼働していませんが、湧水の水量が安定しているため、
放置しておくには、もったいない地域資源でした。
2007年10月30日 [レポート]



