シナイモツゴの郷 ブラックバスの退治方法と希少種の保護増殖活動

溜池のブラックバス駆除方法とシナイモツゴ、ゼニタナゴの保護増殖方法を見に、宮城県を訪れました。シナイモツゴは、 かつて関東以北に広く分布していた種ですが、これより一回り大きいモツゴが琵琶湖等から、釣り堀用のヘラブナに混入して、関東以北に広がり、 モツゴの生息範囲の拡大によって、シナイモツゴは絶滅したと言われた種です。このシナイモツゴが、宮城県で見つかり、その保護増殖のため、 溜池のブラックバス駆除とシナイモツゴの里親制度等が行われています。

シナイモツゴの目に注目 IMG_4547

モツゴとの違いは、産卵期になると目の上方が斜めに色が変わります。
小型のうちは、横縞がありますが、成長すると、横縞がなくなります。


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保全活動を行うシナイモツゴの郷の会では、 溜池のブラックバス駆除や、希少種の保護増殖のために、さまざまな試みが行われています。例えば、シナイモツゴの保護増殖のポイントは、 溜池の中で浮くプラスチック製の鉢への産卵誘導と、産卵後約1週間後の卵付きの鉢の移動でした。 (卵が熟し目が出た直後が生態的に強いそうです)

ゼニタナゴをはじめとする貝に卵を産む種類の魚の増殖は、貝に卵を産んだ後は、低温であること、つまり寒くなった後に、 カラス貝などの貝を移動させることでした。(水温が高いと貝が、卵をはき出すそうです)

同会での希少種の生息域の拡大範囲は、水系と種の移動を考え、近隣の溜池等に限定しています。この点も、示唆に富んだ配慮があります。 また、ブラックバスの捕獲方法等、さまざまな記事が紹介されていますので、是非、同会HPの各年度報告(シナイ通信)をご覧下さい。

シナイモツゴ、ゼニタナゴ、ヒシの保護増殖やブラックバス等の捕獲方法などは、同会中核メンバーが、 宮城県水産試験場等に勤務する専門家であるために、さまざまな技術が構築されています。

この郷の周辺には、希少種に劣らぬ棒杭の郷がありました。現地視察をした溜池の下流に、 10ヘクタールの棒杭の郷が広がっていたのです。現地視察に向かう車窓に、棒杭にかかる稲を見つけてから現地に着くまでの間、 見渡す限り稲が棒杭に干されていました。このようなまとまった天日干しは、棒杭ではなく、横棒に干す方式では、 長野県の佐久平で見たことがありますが、谷津田一面での棒杭ははじめてでした。

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しかしながら、この営みと景観も、平成19年度よりはじまる、ほ場整備で、 今年が最後になるかもしれいないというお話を農家の方からお聞きしました。この郷では、まさに、環境との調和や、 お米の天日干しによる付加価値へのこだわり、農家の作業負担を軽減させる都市住民との交流、希少種の保全と基盤整備との調整等々、 ほじょう整備の開始までの間の時間のない中で、検討しなければならないこと、検討しなければ、この郷の景観は、取り戻しがたくなること、 など、課題は山積みでした。

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足下を見直し、交流を促進させ、智恵をしぼり、農業と田園自然の保全との調和が保たれるかが、試されています。


 

2006年10月23日 [竹田の公開メモ]

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