屋外民族博物館リトルワールド(愛知県犬山市)
屋外民族博物館リトルワールドへ行って来ました。愛知万博の仕事で名古屋を訪れた際に、 以前から気になっていたリトルワールドへ行って来ました。名古屋から名鉄で犬山駅まで行き、そこから直通バスがありました。名古屋から鉄道、 バス、入場券がセットになったチケットを購入すると非常に割安なようでした。行かれる方は、事前にチェックしてください。
私が楽しめたのは、
屋外展示で先住民族や大型の民家が移築され屋外展示されている点とボランティアガイドが詳しく解説してくれる点です。また、
各ゾーンに体験コーナーや、各地の飲み物、フルーツや料理が食べ歩きできることも、
展示を見ているとつい時間がどんどん過ぎてしまいますので、渇いたのどに、その土地のものが食べられるのは、魅力的でした。
詳細は、HPで、各地の建物の概要や間取り、食べ歩き場所など、詳しく解説されていますので、そちらをご覧いただき、
私が気になったところのみ、ここでは紹介します。但し、3時間ほどしか時間がなかったため、半分しか見られず全体は網羅していません。
その点は、屋外民族博物館リトルワールドで補完してください。
欧州建築物の飾り絵
近づいてみても凹凸が感じられ、窓枠や煉瓦が絵だとはわかりませんでした。
フランスの民家の暖炉
火をくめる部屋が家の中央内部にあり、3方と上方に熱を出す暖炉や煙突がありました。火の部屋では、お風呂、カマド、
暖炉の熱を供給しています。
フランスの運搬車
草を運ぶためでしょうか、軽量でオシャレです。
アフリカ
道具、楽器、イス、それぞれ機能性が高く洗礼されている
インド
カースト上位の家の2階部屋のトイレ、外部は配管が施され地面の水路に流される。
ボランティアガイドの案内で、建造や民具を見ていると時間がすぐに過ぎてしまいます。
各地の民族の暮らしの中には、多くのヒントが隠されています。民族文化の形の奥にある意味をとらえ、比較することで、 地元の地域づくりに活かしたいですね。
[2005年08月21日 竹田の公開メモ]
韓国の里地里山を旅する(3)
韓国のごちそう
4日間の滞在中に、いただきましたお料理の一覧を掲載します。途中、夜食べすぎのため朝食は抜いた日もありますが、 食べたものは全部記載してみました。
韓国のユンさんと相談して後日、メニューと正式な名前を掲載したいと思います。今は、料理の簡単な説明写真のみ掲載します。 行きたくなりますね。このような写真見ると!
トマトジュースにシロップをいれて甘いジュースでいただきました。延世大学ゲストハウスに隣接する喫茶室にて
フランス語の先生と鳥肉の雑炊。7月15日にはこの料理を食べる習慣があるそうです。オレンジ色のデザートは、サイダー入りの?? でした。英陽郡の民家風のレストランにて
タコの刺身、コイのあらい、白身魚の唐揚げは日本と同じ料理です。カボチャの葉を湯がいて、ご飯と刺身、 カラシ味噌をまいて食べる料理は、カボチャの葉がとても新鮮でした。シンポジウム初日の夜、 英陽郡の皆さんと交流会会場のレストランにて
翌朝、英陽郡の宿泊研修センターの食堂にて、衝撃的なカワニナのみそ汁です。ドジョウ汁のような雰囲気で、おいしくいただきました。
日本では、サンショウウオをよく丸飲みしたとか、灼いて食べたという話を聞きますが、韓国では一切食べないと言っていました。 本当に日本では昔食べていたの?と聞かれました。川の桶は、サンショウウオの現場から500m下った、民家の白菜を洗ったあとの桶です。
ご飯と、イモの天ぷら、サラダとキムチ。日本に近い昼食です。シンポジウム後の研修センター食堂にて
ワサビをつけていただく牛肉(中央)と、唐辛子ありのキムチ(左)と唐辛子なしのキムチ(右)。手打ちラーメンは、 うどんとそうめんの中間的な麺、薄味のくせになりそうなスープでした。英陽郡のシンポジウムを終え、延世大学にもどり、その夜、 研究所長ご夫婦と、ソウル市新村の手打ちラーメン屋さんにて
最終日の朝食は空港近くの市場でおもちを2種類食べました。どれも甘いおもちでした。
海鮮チジミとキムチ、タコのすいとん。4日目の最後の食事。ずっと通訳をしてくれたユンさんの行きつけの店に案内してもらいました。 チジミはキムチチジミと思っていたのですが、日本で言うお好み焼きで、海鮮お好み焼きとかというように、キムチとは限りませんでした。 びっくり。たこの雑炊は最高でした。
[2005年08月21日 レポート]
ミヤマクワガタの産卵、12ヒキのオスとメス(福井県武生市白山地区)
クワガタは夜行性で、早くとも夕暮れから早朝に樹木に出てくると思っていたのですが、7月に、 福井県武生市白山地区の手入れしている里山を散策中、ミヤマクワガタのオスメス6ペアに行き会いました。太陽が一番高い昼のできごとです。 これまでも数匹であれば昼間でも見たことはありますが、ミヤマクワガタのみ、12匹を一度に見るのは、生まれてはじめてでした。 35年前の小学校の頃、里山の昆虫を追いかけていても出会えなかった思いがけないシーンでした。
地表面から10cm程の草陰に一番大きなオスとそのオスを選んだメスがペアで、樹皮の凹凸に卵を産み付けていました。 そこから15cm程度づれて、やや上部に1ペア、そこからさらにはなれて、1ペア、私が確認できたのは、全部で6ペア、 12匹のオとメスでした。
午前中に見つけられれば、ペアリングの相手探しをしている段階で見つけられてのでしょうが、既にペアが決まり、後尾をした後、 メスが樹皮に産卵している雰囲気でした。写真を撮るために数センチの距離に近づき、シャッターを押しているのですが、大きなオスとメスは、 微動だにせず、オスは、私からメスを守るように、メスに斜めにまたがり守っていました。
小さなオスにふれると、このオスだけは、外敵である私におびえたのか、 オスだけ逃げ去り、メスはじっと産卵を続けていました。
今年は、佐渡島の生椿で、モリアオガエル数十匹の産卵に行き会い、今回は、ミヤマクワガタの産卵に出会え、夢のような年です。
[2005年08月20日 竹田の公開メモ]
日本一おいしい白山スイカ!
「日本一おいしいスイカ」と言われるスイカは、たくさんあろうかと思いますが、 武生市白山地区のある農家のスイカを食べさせていただいたところ、糖度が高く、ほんとうにおいしいスイカでした。 その農家の主人に聞いたところ、スイカは水をやってはだめ、風通しのいい、高台の畑のスイカが最高で、 裏庭のハウスの中で同じスイカを育ててみたが、いい味がでないので、適地適作、今は、風通しと水はけ、日当たりの良い畑で、 スイカを育てているということでした。
あまりにおいしいので、2個自宅あてにゆうパックで送ってもらうように頼んだところ、大きいほど甘くておいしいけど、 どのサイズにしようかと、聞かれました。大きいスイカは、10キロ、 直径も40cmを超えそうな大きさですから冷蔵庫に入るわけがありません。
この農家に、自宅ではどのようなスイカを食べているのか聞いたところ、中に隙間がありそうなスイカは、お客さんには売りたくないので、 そういったスイカの感触を確かめて、売りたくないものから食べているということでした。
もちろんスイカは、冷蔵庫ではなく、水温16度程度の湧水で十分冷やして食べているそうです。湧水に冷やしたスイカには、
イトトンボが休んでいました。
さすが、生き物の楽園をめざしている地域です。このスイカのすぐ上の湧水にも、国内希少種のアベサンショウウオがいました。まさに、
おいしいスイカと生き物たちが自慢の里のようです。
インターネットで1カ所、白山スイカの販売店を見つけました。 この販売店では、白山スイカの特徴やスイカのレシピ集もHPで掲載していました。 今年度はもうないかもしれませんがご関心があるようでしたら、HPを見てみてはいかがですか
[2005年08月20日 竹田の公開メモ]
福井里地里山ネットワーク会議と保全研修
福井県は、平成16年度、生物多様性に富んだ「守り伝えたい福井の重要里地里山30」 を選定しました。その30カ所の保全を進めるために、福井里地里山ネットワーク研修会と保全活動 (実践研修)が、平成17年7月、福井県、武生市、NPOの協力でスタートしました。
研修内容
午前中の研修は、全国的な里地里山保全の理念と方向性、各地の事例紹介を里地ネットワークが行い、引き続き、
武生西部地域の里地里山ビジョンづくりの座長をされたサンショウウオの研究者である長谷川巌先生から、
ビジョンの概要と試行事業の内容を報告しました。
午後は、午前中の講義の中でも、研修参加者から関心が高かったビオトープづくりを、放棄田で実践しました。この研修を通じて、 人間にとっては一見小さいけれども、身近な生き物にとっては希少なビオトープ水田が完成しました。
参加者は、福井県内の重要里地里山30に関わる活動団体や行政担当者、小中学校の先生です。
小中学校の先生は、学校に近い放棄水田をビオトープに変える手法や注意点の把握、学習としての組み立てのポイントを中心に、行政は、
市民や学校との協働の仕方、支援の仕方の模索等に注意を払い、活動団体は、プログラムの回し方や活動地選定の基準などを学びながら、
それぞれことなる立場で参加していました。
この研修は、金曜日は行政向け、土曜日は活動団体向けに、2日間連続で同じ研修が行われましたが、前日つくったビオトープには、
はやくもトノサマガエルやツチガエル、キイトトンボをはじめとする生き物たちが群れていました。
田んぼの中の深みと浅い場所、山際の湧水を活かした深みなど、通年水のあるこのような空間ができると、
この空間と周囲の環境が織りなすことで、豊な生き物の里がつくられてゆきます。
参加した研修メンバーも、つくる最中から訪れるトンボや前日の水路で泳ぐカエルたちに感嘆していました。1時間どろんこになった後は、 研修会場となった中学校にもどり、質疑応答等が行われました。
武生第5中学校では、 平成16年から開始した環境学習「希少種と移入種を記載した地域マップ」「生き物カード」が展示され、 県内30地区への展開方法の一つのアイデアが示されたようです。また、白山小学校では、 生き物を中心としたさまざまな活動が行われています。
[2005年08月20日 レポート]
9月8日(木)飯山市訪問
長野県ふるさと水と土の研修会は、棚田保全団体をはじめ、行政担当者等向けの研修で、農村地域の活性化を目的としています。
この研修会は、平成11年度より開催され、県内外のさまざまな事例が、報告されています。これまでは、
・棚田保全の手法
・中山間地域直接支払制度
・棚田、クラインガルテン、飯山森の家視察
などが行われていますので、重複をさけて、
・生き物と棚田
・生物多様性とこどもたちの体験活動
を通じた農村地域の活性化の取り組み手法をお話しようかと考えています。
長野県飯山庁舎で講演の後、昼をはさみ、映画「阿弥陀堂」(寺尾聡、樋口加南子主演)で話題を呼んだ福島新田周辺を視察し、
意見交換会等を行なった後、16時30分頃飯山庁舎で終了予定です。余談になりますが、この映画は、
瑞穂の国に継承されている信仰や生活文化を美しい自然景観の移り変わりとともに描いた作品です。ぜひ、HPをご覧ください。
この日、飯山~長野近辺に宿泊予定ですので、お時間のある方はご連絡ください。翌日は、先約がありますので、
当日の夜のみ北信地域で余裕があります。
写真は、福島棚田の8月の写真です。妻の郷里が隣接する中野市のため里帰りの際に見てきました。飯山は、野沢温泉村同様、 非常に雪深い土地です。その雪と暮らす建物と人々の棚田保全の取り組み、信濃川を見下ろす丘陵での菜の花畑、小菅神社、北竜湖の保全など、 長野県内でも卓越した取り組みが行われている地域です。
福島棚田に隣接する小菅地区北竜湖周辺の取り組みに関しては、
里地HP里山保全活動をご覧ください。瑞穂の国を訪問 されてはいかがですか。
[2005年08月20日 おしらせ]
四賀村クラインガルテン(現在:長野県松本市四賀)
2005年8月。久しぶりに長野県四賀村にある坊主山クラインガルテンを訪れました。
里地ネットワークを設立する5年前に関わっていた事業ですので、はじめて四賀村を訪れたのは、もうかれこれ、15年前になります。
このクラインガルテンの特徴は、箱モノとしての建設ではなく、構想の策定(坊主山クラインガルテン構想)から、モデルラウベ(作業小屋)の設置、
ガルテナー(賃借人)の募集を、ムラと街、街人と村人が結びつくように、シナリオを考えながら、実践し、さまざまな交流の定着を確認しながら、
順次ラウベが建設されたことにあります。
都市と農村の交流
建設初年度は、ラウベの大きさ、庭、畑の大きさ、土づくりの課題や作付けカレンダー、農業指導のレベル等を探るため、
ラウベは3棟のみ建設されました。現在の坊主山クラインガルテンの1号棟から3号棟までが、当初のラウベの原型です。私は、
モニタリングのためのモルモットガルテナーを行わせていただいた関係上、栄えある第1号棟の入居者となり、
日本ではほとんどなじみのなかった滞在型クラインガルテンのあり方を考えさせていただきました。
ガルテナーの利用形態を正確に把握するため、私も単身ではなく、当時5才だった長男と1才だった長女、妻の4人で、または、同僚達や、 有機農産物の宅配会員達と一緒に、東京と四賀村を、2 ヶ月に3度程度の割合、2年間で30回程通いながら、四賀村の方々との交流を、 仕事として(?)率先して楽しみながら、コンセプトの検討を行いました。振りかえればついこのあいだのことのようです。
それから12年間、四賀村は、クラインガルテンのある村として確固たる礎を築いてこられたことを、今回の滞在で実感しました。 その足跡を私は以下の点で深く感じました。
★美しさに磨きをかけているラウベ
1号棟の建設から13年たったクラインガルテンは、歳月と共に、土が肥沃になるように、古いガルテンほど、落ち着きのある豊かな風情、
景観を生み出していました。すべてのガルテンから、その住まい手の土や水に対する心使いが伝わってくるような感銘を受けました。
★ 小さいからこそ行き届いた庭づくり
日常生活では土にふれあう機会が少ないガルテナーは、大きすぎず小さすぎない広さを、確実に楽しんでいるように見えました。
広すぎないからこそ荒れていない、土にふれあう頻度と面積の関係は、2週間に1度程度、1回の滞在で数日間滞在し作業することを、
当初義務づけていましたので、それ以上に、土が好きで、草花や野菜に触れていることが、ガルテンからわかります。小さなガルテンでも、
この継続ができてはじめて管理できる空間です。
★クラインガルテンの広さと活用の多様性
一つのラウベは、100坪。そのうち20坪程度が建物とその外縁、30坪の芝と30坪の畑が、当初設けた基準でした。
この芝の部分を花壇に変えると、畑30坪、花壇15坪、芝15坪のよううな空間に変わります。芝を畑のように使う人、
全面ハーブガーデンのように使う人、一面に数種類のみの季節の作物を植える人、ひとりひとりが、その人流の個性を生み出しています。中には、
観賞用のガルテンという表札を付けて、ご自由に見てくださいとアピールするガルテンもありました。
このクラインガルテンの中で、当初一番感銘を受けたのは、当時村長だった中島学さんが考案した田舎の親戚制度です。私は、 最初の1年間1号棟にいましたが、この1号棟に隣接して1軒の農家がありました。この農家のおじいさんが、 私達にとっての田舎の親戚のおじさんでした。この関係を、村長さんは、1棟のラウベに、1世帯の村の親戚を結びつけようと考えました。今、 思い返しても、そのような指令を出せるほどの人望ある篤い人だったことが伺えます。(親戚制度は行おうとしても住民の協力なしにはできません)
2年目は、新たな基準を設け、ややラウベの面積を広くし、土づくりがしやすいように、表土を極力削らない農園を作りました。
現在の4号棟から21号棟までのラウベが完成し、私は、一番眺めのいい、余り訪問しなくても荒れているのが目立ちにくい(!?)
奥の角にある15号棟に引っ越しました。この引っ越しを機に、モニタリング担当から普通のガルテナーとして関わりながら、
村と街の交流のヒントを探る仕事を引き続き担当しました。
当時、農村と都市との交流の仕掛けで、私自身が関心をもっていたのは、山梨県の清里で行われているキープ協会の収穫祭でした。
創設者のポールラッシュの精神を受け継ぐ祭として、また、環境教育の草分けとして、さまざまなプログラムが用意されていました。
私もあのような祭りを行いたいと思い、クラインガルテンの小さな収穫祭、
「DAIKON-RUN」を企画しました。作物の収穫に感謝するガルテナーと田舎の親戚の手作りの祭です。この収穫祭は、
今年も10月に行われます。また、4月の有機栽培講習会、5月の山菜採りツアー、7月の夕涼み会、9月の土づくり講習会など、
定期的な農作業の講習会やガルテナー同士の交流が進み、熱い交流が生まれています。
緑が丘クラインガルテンの設置
坊主山には、最終的に、53棟のラウベとセンターハウス、倉庫が建ち、ゲストラウベも1棟設けられました。
このクラインガルテンの交流の楽しさが、村内に広がり、坊主山から3キロほど離れた集落の中に、
クラインガルテンを設ける構想が持ち上がりました。現在78棟が、集落の中程に建設された事業です。2005年には、センターハウスも完成し、
17年からは、週末型のレストラン東山もオープンしました。
緑が丘のゲストラウベ
緑が丘のクラインガルテンは、虚空蔵山の山麓にあります。県道沿いには、4棟、集落の中央に74棟が建っています。
このラウベ全てに入居者がいるため、私は、ゲスト用に設けられた、畑の付いていない山林の中のラウベに宿泊しました。ブナ、ナラ、赤松、
杉の入り交じる混交林の中のラウベです。山林入会権付きラウベと行った方が適切かもしれません。
松茸以外の山菜をラウベ周辺で収穫できるのが特徴です。貸し出しは、誰にでも自由にと言うわけではないかもしれませんんが、緑が丘のラウベは、
1泊1棟12,000円。坊主山は、畑付きの小さめのラウベで、5,000円です。金額の違いは、建物の設備の違いです。
煙突付きのラウベ
緑が丘の特徴は、山林の保全を目的としている点です。このため、各ラウベに薪ストーブをガルテナー自身が設置し、薪の確保を通じて、
山林の手入れを進めます。各ラウベには、薪ストーブを置く煉瓦の空間と煙突が設備されています。薪ストーブの着火は、四賀村一帯の植生である松
(葉)が最高で、葉を燃やし小枝に火をつけ薪を燃やす都会では、あこがれる暮らしを手に入れています。(但し、ゲストラウベには、
薪ストーブがついていませんでした。これは火の管理の問題が残りますので今後の検討課題ですね)
クラインガルテンの入居者になるには
毎年、10棟程度ガルテンに空きが出ています。2005年は、坊主山5棟、緑が丘5棟の募集で、40組の方が応募され、東京、埼玉、神奈川、
静岡、大阪の方々が新たにクラインガルテンの仲間になりました。ご関心のある方は、一度、
坊主山のゲストラウベを予約して訪問されてみてはいかがですか。
設立当初の計画がクラインガルテンのホームページにアップされていました。
こちらをご覧ください。
坊主山クラインガルテン
クラインガルテン憲章
坊主山クラインガルテン構想
クラインガルテン制度の概要、各地のクラインガルテン、市民農園との比較等は、日本クラインガルテン研究会のサイトで紹介されています。
四賀村は、長期滞在型に分類されています。
農村手本30例(農林水産大臣)2005年
ホームページで公開されている「立ち上がる農山漁村」有識者会議 選定案概要書では、
以下のように報告されています。
◎取組分野: 都市と農山漁村の交流
◎取組名:事業者名全国に先駆けたクラインガルテン3.取組みの名称4.取組概要等
◇概要
四賀村では、高齢化により地域農業者のみでは地域内の農地の耕作維持管理が不可能な状態になり、遊休荒廃農地の増加、
地域農業の維持及び集落機能が危惧されていた。これらの問題解決のため平成6年度に全国に先駆けて「坊主山クラインガルテン(滞在型市民農園)」
を開設し、これを核とした都市農村交流を展開、地域の活性化を推進。村民と都市住民の交流の一環として「田舎の親戚制度」を創設し、
利用者と村民の1対1の関係を構築。視察者も含めた地域利用による経済効果、施設管理等の地域雇用の促進が図られた。また、平成12年度より
「緑ケ丘クラインガルテン」を建設し、本年度130区画全て開園をした。
◇既存の行政の枠組みへの依存度
坊主山クラインガルテン・・・農山漁村活性化定住圏創造事業(H5~H8建設)
緑ケ丘クラインガルテン・・・新山村振興等農林漁業特別対策事業(H12~H15建設)
今後更に建設するためには補助金及び有利な起債を利用することが必要不可欠と思われる。なお、
運営については主に施設利用料によりまかなっている。また、更新及び修繕のための基金を計画的に積み立てている。
◇地域活性化のポイント
毎年、施設の維持管理及び利用者の営農指導を第三セクターに委託している。そのためシルバー人材を中心とした雇用がある。また、
村内の商店の利用による活性化が見込まれる。市民農園区域内は借地のため、所有農家へ毎年村から定額の料金が支払われる。
◇事業の今後の展開方向
一般事業者が参入しやすいように、補助金や有利な起債、税制の優遇をすれば建設の促進につながると思われる。
◇局としてのコメント
平成6年度に全国に先駆けてクラインガルテンを建設し、都市農村交流による地域の活性化に取り組んでいる優良事例である。また、平成16年度は
「国際クラインガルテンシンポジウム」を開催する予定であり、全国的にも注目されており、今後のさらなる都市農村交流の発展が期待される。
その他、村の情報に関するホームページです。
四賀村の概要は、「過疎地域からの情報発信」で、豊かな自然環境を活かしたエコビレッジとして紹介されています。kaso-net
都市と農村の共生対流、オーライ!ニッポンのサイトでの紹介記事、就農や山村留学等の情報は、
こちらのサイトで基幹的なものが紹介されています。
都市と農山漁村の共生・
対流 関連団体連絡会
ニッポンのクラインガルテンリンク集(全国の16のガルテンが紹介されています。
)
ふるさとづくり大賞受賞
(平成10年度)
第2回オーライ!ニッポン大賞の受賞者 オーライ!ニッポン大賞
その他、村の宿泊や各種情報は、松茸山荘のホームページ で、 ブログで紹介されています。写真は、松茸山荘の囲炉裏と四賀村の景観です。
[2005年08月19日 レポート]
田園自然再生活動(締切)
農村では、農業の営みを通じて田んぼや水路、ため池などにさまざまないきものが育まれ、自然豊かな環境がつくり上げられてきました。
こうした農業農村のもつ豊かな自然環境の保全・再生を図るため、農家の皆さんと地域住民、 NPOなどが協力して行っている自然と共生した農村づくり「田園自然再生活動」の取組を広く募集し、優良事例について表彰します。
農業生産との調和を図りながら、農村の自然環境の保全・再生活動に取り組んでいるグループであればどなたでも応募できます。
田園自然再生活動コンクール審査基準
コンクールの審査は、水田等の農地、水路、ため池等において農業生産との調和を図りながら、生態系の保全等、自然環境の保全・
再生活動に取り組むグループや団体の活動を対象に行われます。評価基準は、以下の点です。
1.農業生産と自然が共生した地域づくり
2.自然再生の効果等を把握しながら進めているもの
3.市民、農業者等の多様なグループの参画
4.都市住民などとの連携・協力
5.自然環境学習や自然体験等の環境教育の取組
6.全国のモデルとなるような先進的な取組
ただし、上記1.から6.のすべての項目に該当している必要はなく、いずれかの項目において優れている活動についても受賞対象となります。
このコンクールでは、平成15年度、16年度の農林水産大臣賞として、それぞれ、コウノトリの市民研究所や、ふるせの自然と文化を守る会
(茨城県谷和原やわら村)が選ばれました。
審査員は、進士五十八先生、水谷正一先生、守山弘先生、森下郁子先生、中島紀一先生、多紀保彦先生をはじめとして、 竹田純一を含む15名です。
さまざまな賞が用意されていますので、是非ともご応募ください。
詳細は、農村環境整備センターのホームページ

韓国の里地里山を旅する(2)
生き物、植物、地形との出会い
韓国の延世大学文化研究団に招かれて国際学術会議への参加と、会議の前後、時間のあいまを見て韓国の農村を訪ねました。 学術会議での私の役割は、農村開発と地域の活性化の方向性、エコビレッジ、生物多様性の保全の方策を日本の事例から紹介することでした。 ドイツからは生態学の概念を、韓国内からは、建築、音楽、芸術から見た農村開発の方向性などが報告、議論されました。 学術会議の報告は言語の問題で、正確に理解できなかったため、訪韓の際に見た地元学的な報告のみ紹介させていただきます。
写真は、慶尚北道の 英陽郡の英陽邑です。(YoungYaung)
トウガラシの産地で、低地は水田、畑はトウガラシがめだちます。
畑ではちょうどトウガラシの花が咲いていました。
韓国は水が少ないというわりには、7月の降雨期だけあり、豊かな水量がありました。水源では、 サンショウウオがどこでもいるほどきれいですが、集落の下流は、水の濁りがめだちます。浄化槽が普及していないためです。 下流に行くほど水の濁りは、急激にひどくなります。
写 真は、源流域です。サンショウウオをたくさん見ることができます。
サンショウウオの研究者である長谷川巌先生にお聞きしたところ、このサンショウウオは、朝鮮山椒魚です。文献資料では、
止水で産卵と記載されていますが、水量が安定していれば山の流水でも産卵し、生育するようです。
写真の地点は、標高300m程の農村、周囲の山は、600~1000m程。湧水の源流地から、サンショウウオが生息しているのは、
下流にむけて、300mまででした。水温は、16.5度。この地点から、500m程下ると、水温は20度を超えて、カワムツ、
ウグイの生息地に変わりました。
「この朝鮮山椒魚は、中国北東部から朝鮮半島・済州島まで分布しています。日本のカスミサンショウウオと同じ仲間です。陸続きのとき、 朝鮮から対馬に渡り日本各地で小型山椒魚18種に分化がすすみました。ヒダサンショウウオよりカスミサンショウウオに近い種です。 もっと近いのはツシマサンショウウオです。この種の解説は止水性ですが、湧水のあるところやまったくの渓流でも産卵します。」(長谷川先生)
韓国の地形は、岩盤が凹凸を繰りかえしているような地形です。凸起の上に、松が、岩の上に張り付くように生えています。 このため木は大きくなれず、松の低木が岩山を覆っています。逆に、日本の里山のような荒廃地は少ないように見受けられました。 (現地調査は行っていませんので外見からの感覚です)。
視察の途中、湧水がありました。日本と同様、清浄な水、ミネラルを含んだ湧水は、健康の源として評価され、大きなタンクを複数もって、
水くみの人が集まっていました。韓国では、都市の人々はほとんど飲料水を購入しているようです。しかし、ソウル周辺の山のわき水にも、
サンショウウオがいると聞いたために、水のきれいさとサンショウウオの関係が、わからなくなりました。
湧水は、きれいではないのか?との質問に、韓国語の通訳をしていただいたユン先生から、南北紛争との関係で山には、何が落下、
放置されているかわからないため、飲まない方が良いといわれています。このため水が日本の都市と同様、よく売れています。
農家を数件見せてもらいました。韓国の家は、どこも平屋です。強固な柱と梁が目立ちます。カマド、味噌樽、牛舎など、 日本に共通するものと、形が多少違うものなどさまざまです。残念ながら、庶民の民家を見る時間はありませんでしたが、次回訪韓する際には、 庶民の民家と都市周辺の湧水地を回ろうと決めています。
食文化は、素材が近いことから何を食べても違和感がなく、何食たべても飽きないごちそうでした。その一方で、 その違いにも驚かされました。似て非なる国。日本に一番近く、文化、顔形、背丈も類似している韓国と日本の違いを、建築物の形状、食、 河川水路などで、改めて実感しました。
食の中で驚いたことのひとつは、巻貝(カワニナ)を食べることです。カワニナのみそ汁を一度だけごちそうになりましたが、
茶碗の半分くらいカワニナが入っていました。貝からひとつひとつむき出し煮てあります。この作業も大変そうです。淡水の貝ですので、
ドジョウを食べるような泥臭さが残っています。それにしても心配だったのは、ホタルの里で、カワニナをとっても減らないのかという点でした。
ソウルの市場でもカワニナが並んでいたことから、韓国では、カワニナが生息しやすい河川水路が多いのでしょう。
日本の地形との違いは、ややきつめの丘陵の連続であり、渓流を作り出すような山岳地帯が少ないことです。このため、
適度に富栄養化した緩やかな流れの水路に、カワニナが大量に生息していることです。この点、次回の訪問の際に確認してみたい点です。
今 回訪問した英陽郡のホタルの生息地では、カワニナの禁漁区をもうけホタルの保護を行っている地区もありました。この地区で、 生き物のふれあいの里、昆虫の森、水辺のふれあいのできるエコビレッジを作ろうと、英陽郡の行政の方々は、検討を始めています。 今回の訪韓を通して感じたのは、韓国の都市に住む人々の意識と行動形式、農村に住む人々の意識と関心を把握しなければ、 具体的な意見や提案が出せないことでした。
今後、日本の里地里山づくり同様、韓国ではこれまで行ってこなかった、新たな農村政策を考えていくようですが、 地域に根ざした取り組みとなることを期待しています。私自身も、機会があればまた訪問したいと考えています。何か良い情報があれば、 皆様からもお送りいただければ、私から、文化研究団にお届けしますので、ご連絡ください。
今回の訪問は、延世大学文化研究団の皆様と英陽郡、英陽ホタル保存会の皆様の案内で、ことばの壁を乗り越えて、 農村を回ることができたことを、この場でお礼を申し上げます。
特に、文化研究団研究所長、ドイツ語教授のキム博士、ユン先生には深くお礼申し上げます。
[2005年08月01日 レポート]
アベサンショウウオと里地里山の保全(福井県事業)
福井県の事業で、平成14年度より、アベサンショウウオと里地里山の自然環境の保全のあり方を検討してきました。
はじめて武生市に降りた時の冬の印象は、日に数度雨が降るといわれ、「かならず傘やカッパをもってきてくださいね」、 と聞いたのが印象的でした。平成14年度は、訪れるたびに雨と雪が混じる荒天でした。写真もなかなかとれず、水辺の環境を把握すること、 水辺に近づくこと自体が大変な時期でした。あっという間に凍える手と雨の中での写真取りは、 カメラが何台あっても壊れるのではないかと思うほどでした。
この気候特性と水持ちの良いきめ細かな土質が、国内希少種1Aのアベサンショウウオの生息環境を支えていました。冬の間の降雪が、 ほどよい湿気を保ち、降雪や風雨が、他の生き物を寄せつけない水辺環境を作り出していました。
U字溝を必要としない程の水を通さないきめ細かな粘土のような土質は、 林から水辺への緩やかな環境変化を作り出していました。山際の水路、2段目の水路、 水田のキャッチ水路というような3段構成の水路も至る所で見かけました。崩壊しないこの3段水路は、 まさにこの地の土質をよく表現しています。
福井県武生市以外では、京都府の丹後半島等に、アベサンショウウオは生息していますが、その個体数はわずかで、今では、 武生市西部地域以外の生息地では、ほぼ絶滅に近い状態です。
写真 は、幼生のアベサンショウウオと卵塊(上)と、真冬、林から水辺へ産卵のために降りてきたアベサンショウウオの親(下)
アベサンショウウオの生息環境は、情緒的に表現すれば、厳しい自然環境と共生した豊かな心をもった人々の暮らしがある場所です。 里山の手入れを行い、水路は土側溝のまま、年に数度維持管理を行っている場所です。山への殺虫剤をまいたり、 農薬が直接かかるような場所では生息できません。日本人がかつて行っていたような自然との関わりを保ててる場所というのは、希少種側から見ると、 本当に全国でもめづらしくなったことがわかります。福井県のアベサンショウウオに関する情報は、こちらです。
http://www.erc.pref.fukui.jp/gbank/tokusei/d0007e.html
写真は、家の周囲の水路の維持を怠らず、里山の整備を行っている暮らしの例です。このような環境を維持するために、 その方策を検討したものが福井県の里地里山保全活用ビジョンです。
福井県武生市西部地域、特に白山地区とよばれる場所は、標高100mの盆地で、周囲を250mほどの里山で囲われています。 日本海側と市街地側との境は、ともに、500m弱の山で閉ざされています。この盆地を、保護するかのようにそびえています。
この地形条件を、水の流れから見ると、周囲を囲む大半の山の標高は150~200m。低地との落差50~100mですので、 林に降った雨は、地表面をゆっくり流れ、地下浸透し、120~110mの山際に湧水のような形で、水は流れ始めます。 その湧水を受けるかのように、人々は、山際の水路、中間水路、水田のキャッチ水路や生活のための洗い場や溜めをつくり、水の流れを、 非常にゆるやかなものにしていました。
日本の里地里山らしさの特徴を、数値的に表現すれば、50~150m程の雑木林に囲まれた谷地田のある環境というのが、 一つのモデル的な環境イメージです。雑木林、湧水、土水路、手掘りの溜池、水田をもつなだらかな環境です。 これが日本の里地里山に生息する水辺の生き物を支えてきた典型的な条件です。この条件が、白山地区には、今も受け継がれ守られていました。
この間、里地ネットワークでは、生物多様性国家戦略の趣旨を受けて、環境省のアドバイスをいただきながら、 ビジョン策定のための調査と併行して、生物多様性の保全をめざした地域づくりを行ってきました。
調査であり、地域づくりである、第一歩は、いつもの地元学です。地元学に始まり、発見したもの、住民が意識したものを軸に、 地域づくりを組み立て、人、もの、地域、そして、ここでは、希少種の保全につなげ、その後、住民自身による地元学の継続を進めて、 立ち去るが里地ネットワーク流になってきました。今、武生市西部地区では、このステップの中間地点です。
調査の基本は、住民自身が歩くこと調べることです。このステップがないと、また、住民自身の発見がないと、感動もなく、 行動も起こりません。調査の目的は、住民自身の発見とそこから始まる行動です。
こどもたちも生き物調べで参加してもらいました。すると発見したのは、移入種のアメリカザリガニです。即刻、 ザリガニゲットチームを編成し、拡大を防ぐための取り組みを始めました。(ZaTT:Zarigani ATtack Team)。 白山小学校中高学年100人の協力で、バケツ3杯分のザリガニを捕獲しましたが、その後も勢力を拡大しているため、 徹底的な対策が必要になってきています。この移入種対策を怠ると、アベサンショウウオやゲンゴロウ、 ハッチョウトンボ等の貴重な生き物たちの生息環境が数年後にも脅かされそうな気配です。
住民との主な取り組みは食文化や産品、暮らしです。どのような作物を栽培しているのか、山の幸はどのようなものを料理や薬、 祭りに活用しているか、それらの取り組みと、希少種の保全のつながりや、地域の活性化と結びつく要素はないのかの検討を、 事務局では勝手に密かに行ないます。
このような経過をとって県のビジョンが完成しました。ビジョンの住民向けのイメージは、イラストで仕上げました。(A4カラー16ページ)
コンセプトは、「希少な野生動植物に出会える里」「そっと見つめる、みんなで守る、力を合わせて復元する、こどもたちと生き物の未来」 です。武生市西部地域に残された水滴の中の楽園のような、この生き物の里が守られるようにというのが里地ネットワークの願いです。
今、住民や地域活動団体と市、県、国等の協働事業の枠組みの検討や、保全に向けた取り組みが始まっています。その一つが、地区毎に、 希少野生生物の監視員を育成し、生物多様性保全のリーダーとなり、地域やこどもたちを引っ張ってい事業(県)です。
一般の方向けには、8月に、この地域を体験してもらうためのキャンプも計画されています。ご関心のある方は、 里地ネットワーク事務局までご連絡ください。白山地域振興会が主催していますので、中継ぎを行います。
この紹介用のパンフレットが完成しました。里地ネットワークの会員のもとへは、8月初旬お届けしますので少々お待ちください。
以下がページのイメージです。
ここからダウンロードすることができます。
アドビ・アクロバット形式 takehu_all3.pdf - 8.8 MB (右クリックでダウンロード。 重たいので注意してください)






[2005年08月01日 レポート]
韓国の里地里山を旅する(1)
農村政策の転換と地方自治、里地里山(エコビレッジ)への期待-訪韓を前に-
韓国ソウル市にある延世大学文化研究団では、5年前より韓国の全ての祭りの調査を行い書籍にまとめ出版した。 この祭りの調査のきっかけは、韓国における地域経済の活性化のため、全国各地で祭りが開催されたことだった。 さまざまな町で都市生活者や離村者との交流を狙った活性化イベントである。
国民の4分の1が首都ソウルに住む韓国では、都市の経済は強いが、農村の経済は、都市に依存している。 日本よりもこの傾向は強くしかも短期間に移行したためこの傾向は著しい。10年前に始まった地方自治への移行政策は、韓国の歴史上では、 過去に数度の移行政策は行われたが、今回の移行は、首都の移転を含め根幹的な取り組みにつながりそうだ。今回の地方自治への転換政策の中で、 中央政府に依拠しない財政収入の道を模索しはじめており、先進諸国の取り組みに関する調査も同時に進められている。
韓国では、祭りは、単なるイベントではなく、地域資源を祭りの形で表現し都市にアピールする。 新たなる関係を都市との間で構築するための市場調査のようなものである。この結果開催される祭りは、住民側の意欲や地域資源の豊かさ、 地域産品、地域文化の反映度など、さまざまな視点から智恵や手法が競われている。地域をどこまで深く見つめ直し、 新たな形に表現できるかが問われているようだ。
訪韓の数日前、大阪ガスの広報誌CELが届いた。 「ソーシャル・キャピタル」がテーマだった。ソーシャル・キャピタルとは、「地域コミュニティーにおける信頼関係やネットワークの密度」 と説いている(山内直人)。また、内閣府は「つきあい・交流」「信頼」「社会資本」に関する12の指標をもとに都道府県別のソーシャル・ キャピタル指数を試算した。
日本でも、韓国でも、地域の中の関係性の深さが地域再生の鍵となる。日本での地域の個性に応じた地域づくりへの分岐点は、 政府レベルでは、ふるさと創成事業あたりが、中央集権と地方自治の分かれ目だった。かれこれ15年。魅力を高めた地域がある一方、 停滞する地域も多い。その違いは、ソーシャル・キャピタルの違いだと解説している(山内直人)。わかりやすくひとことで言えば、 相互扶助や結いの関係性である。また、地域資源、地域の生活文化の掘り起こしの程度と住民参加のレベルが、地域づくりに問われている。
延世大学文化研究団のこの調査は評価され話題を呼んだ。 この評価が、平成17年7月中旬私が、訪韓することになった国際学術大会へとつながった。延世大学文化研究団は、 延世大学文学部棟に事務局を置く、ヨーロッパ文化研究所に属す文化と言語の研究家(助教授と講師)のグループである。韓国の祭りの調査は、 各国の研究者が当該国の祭りと韓国の祭りを比較しながら、分析した点が興味深い。この研究者25名と助手、 韓国のNGOと英陽郡の行政担当者、NGO等が参加した国際学術会議に参加する。
韓国では、今、日本同様に、地域再生や都市と農村の共生対流、特区制度が話題を呼んでいる。 ソウル市から東南東へ200キロの距離にある慶尚北道英陽郡も、その内の一つである。 韓国の中ではもっとも自然が豊かなこの村の人口は2万1000人余。石川県とほぼ同緯度、 朝鮮半島東岸の海岸線から30キロ程山間部に入った村である。周囲の最高峰は1500m、里地の標高は300m。 韓国のかつての姿を残した農村である。
英陽郡の位置は、 (韓国map4(安東・大邱など慶尚北道中心)がわかりやすい地図でした。この地図の右上の四角いメッシュの中央部分) に英陽郡はあります。この地域の概要は以下の通りである。
【英陽郡の概要】(日本語のホームページがあります。但し、 韓国語のページを翻訳ソフトをかけて見ると、非常に豊富な情報が記載されているのに驚かされます。関心のある方は、 右上のKoreanアイコンでご覧ください。)以下は、これらの情報、サイト内に投稿されていた報道資料を基に情報を整理したものである。
東経129度、北緯36度40分
総面積(815.11km2)、田(6.9%/56.18km2)水田(2.6%/21.72)、垈地(0.5%/3.73)、林野
(85.8%/699.20)その他 (4.2%/34.28)
総世帯数:8,389戸(農家4,109/非農家4,280)
総人口 :22,172人(男10,998/女11,174)
行政区域:1邑 5面, 1出張所(114個里, 483班, 275自然集落)
財政規模:929億ウォン(一般:844, 特別:85)
地方議員:郡議員 7名, 道議員 2名
学校:28ヵ校(幼稚園 10, 小学校 10, 中学校 5, 高等学校 3)
文化財:40点 (国宝 1, 宝物 2, 天然記念物 2, 重要民俗資料 1, その他 34)
【地域特区制度】
韓国の地域特区制度は、日本と同様、政府の財政支援はないが土地・教育・農業などと係わる各種規制を解き、
地方自治体が地域特性に相応しい開発ができるようにする制度だ。英陽郡では、生態村、昆虫村などを造成して観光地として発展できるように、
農地法、道路法など5個の法令の規制を緩和し、農地を賃貸、委託営農が事実上できるようにする。
【整備予算の規模】
2010年まで、既に投入された110億ウォンを含んで総200億ウォンを投入し、生態村・昆虫村などを造成する。
【整備計画の概要案】
プログラムの開発
・祭りを年間行事として開催する
・昆虫を飼育して観光客などに販売する
・草原の火入れ体験場
・農家で飼育したニワトリと鴨等を合法的に直接屠畜して体験客たちにプレゼント
景観農業地域の造成
・農産品の販売と農外所得の拡大をめざす
・清涼な水で栽培する農産物の特別地域を造成し販売する
・鴨農法とテントウムシ(天道虫等)生物農薬を利用して害虫を防除する親環境農業
・青蘖里畑、菜の花等の凉しい見どころを造る
・クラインガルテン
・ホタルの保護増殖施設
・ホタルの棲息地保全のために棚田の造成を行う
・はさみむしなど昆虫飼育施設
・はさみむしと長寿かなぶんなど昆虫がたくさん棲息できる環境づくり
施設の設置
・生態公園(2万8655平米)
・生態学校(延べ面積 853平米) 青少年研修施設
・天文台, 温室、
・伝統わらぶきとまる太の小屋、円頭幕、
・オンドル、食べ物体験室、精米所、売り場
つづく
[2005年08月01日 レポート]














































































































