田んぼに生き物の季節

梅雨のはじめ、田んぼに行くと、さまざまな生き物に出会える。

農家が田に水を引く、田に水が蘇る。その水は、稲作のための水。そう考えていたのは人間。里地にすむ生き物たちは、田んぼに、 産卵をはじめ、孵化し、幼生を田んぼで過ごし、陸や空へ旅立つ。

水田は、比類のない特別な空間。浅い水と、やわからな肥沃な土。流れのない浅い水辺。大きな生き物がいない特別な空間。 水の張られた田んぼは、身近な生き物たちの子育ての場。人が、稲を作らない田を、生き物の里にもどせれば、 絶滅しかけた生き物たちがもどってこれる。

かつての谷津田、谷戸田、谷田は、農業機械がなかったため、通年、田に水を張っていた。水抜きをすると、ひび割れ、 また春先水が足らなくなって、田植えが遅れることがあった。

今の水田は、ダム等の恩恵を受け、広域の水路が整備され、春、田植え前にトラクターで耕起し、水路からいっきに水をはれる。

機械化によって効率化された水稲稲作は、稲の生産効率を最大化した結果、生き物がいなくなった。今、小さな田、山際の田は、 減反政策等もあり、放棄が目立つ。農家が水稲生産を条件の悪い田で行うことには困難だ。だが、水稲生産とは、これまでかかわりなかった人、 層が、放棄地の復元に力を入れれば、例えば、団塊の世代、例えば、小中学校、高校のサークル。

各地の取り組みを見れば、すでにさまざまな取り組みが行われてる。もう一歩の努力。もう少しこの運動が拡大すれば、明らかに、 身近な生き物たちは、人の周りにもう一度姿を見せるはずだ。

一人の人が1,2時間作業するだけで、小さな田んぼのビオトープが生まれる。放っておけば、また荒れてしまうかもしれないが、一瞬、 その後の数ヶ月。生き物の里は確実に生まれる。

数十名が集まれば、いっきに変わる。農家がリーダー役をかってでてくれれば。草刈機でヤブの草を払えれば。 水路の畦塗りを修得できれば。後は、素人でもスコップや鍬を使って作業ができる。

生椿復田作業

 

2005年06月06日 [竹田の公開メモ]

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